答えなど、ない
- かまくら武道アカデミー
- 2018年4月25日
- 読了時間: 1分

ほとんどの武道の稽古は型稽古です。
それは実際に起こり得る争いごとを想定したものもあれば、
高度な身体の使い方を学ぶためのものもあります。
けれど、すべての稽古は道場という空間の中、
見知った仲間同士、求めるものを同じくする者同士で行うものです。
そこには「この技術を学ぶために、こうする」という前提があり、
参加者の全てはその前提に則って稽古を行います。
言葉を変えて言えば
「あるお約束」を守った上でお稽古をするということです。
一方で、武道・武術が護身術として想定するトラブルは、
「何が起こるか分からない」もの。そこにお約束ごとはありません。
約束がある中で培うもの
約束がない状況で発揮するもの
その違いは大きいです。
だからこそ、道場で学んだ「技」なるものを
盲信することは賢明ではないと思うのです。
「こうされたから、こうすれば良い」
という勝利の方程式というか、
答えのようなものは存在しないのだと思います。
状況は刻々と変化するもの。
そこに必要なのは状況を正確に把握し、
変化してすぐに対応できること。
これは争いごとに限ったことではなく、
仕事でも、日々の生活でも同じことですね。
そんなとき「答え」や「方程式」は
変化の邪魔になってしまうことがままある。
学ぶ上で、心しておかなばならないことだと考えています。
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